38年食べ続けてきた豆腐との別れ

こんばんは、にっこりです。

当初の予定を早めて急遽帰省しています。

川を渡ると自分の場所に帰ってきたなあと思いマス

 

そのワケはタイトルにもした通り。豆腐とお別れするためです。

豆腐との別れって何??ですよね。

 

実家の隣は昔ながらの手作り豆腐店。

そのお豆腐屋さんが廃業することになったのでした。

 

私が7歳になる時に今の実家に住み始めましたが、お豆腐屋さんとはその時からのお付き合い。

豆腐を買いに行くのは小学生の私の仕事でした。

父が豆腐好きだったこともあり、夏などは毎日買いに。

お皿やボウルを持って買いに行く昔ながらのスタイルです。

買いに行くとおばさんが水槽に手を入れ、ヒョーーンと豆腐をすくい上げ、お皿にのせてくれる。

ペロンと紙をのせて一丁あがり。*最近はビニールですが。

 

数年前、息子さんが継いだ後も接客はおばさんが担当。

こんな光景がずっと続くと思っていて、ずっとこのお豆腐が食べられると思っていて、勝手に安心していました。

ところが。

ここへきて急に7月いっぱいで廃業されることになったと知らされました。

私の中では青天の霹靂。

あのお豆腐が食べられなくなるなんて!

 

というわけで、お豆腐屋さん閉店の日に帰省。

極めてシンプルなこの白い塊に日本人の叡智が詰まっている!と私は思ってます。なんて言うと大げさですけれど、でもほんとに。

 

ほんのり甘くてやわらかく、やさしい味。

晒しで作ったあとも手作りならでは。リクエストして豆腐の“端っこ”を貰うのもお約束です。

 

スーパーで買うのとは味の濃さが全然違う。

東京にもお豆腐屋さんはあるけれど、やっぱり私にはこの味が一番。

厚揚げや具沢山のがんもどきも、一枚一枚揚げられた油あげも、どれも私には世界一の味。

 

閉店の日だった昨日。

夕方、実母や息子、甥姪たちとゾロゾロと最後の買い物へ。

「どうしても(お豆腐が)食べたくて予定より早く帰ってきてしまった」とおばさんに伝えると、80代になったおばさんはいつもの笑顔で「長い間たくさん食べてくれて、ありがとねー」と。

こんなに美味しい食べ物をずっと作り続けてくれてありがとうはこちらの方です。涙

50年以上続けたお店を閉じる時の気持ちはいかばかりか。

 

宵越しの豆腐なんて食べられない。

 

と言うようなことを村上春樹さんも言っていたけれど、こと冷や奴に関してはその通りだと私も思う。

その日に作られた豆腐をその日のうちに食べる。美味しさが全然違うから。

 

豆腐は日本人にとって絶対に欠かせない食べ物です。

それでいて昔ながらの手作りをするには朝も早いし、冬は水も冷たいし、なかなかハードな仕事だということも知っています。

しかも一丁、200円もしない世界。

 

廃業の経緯も何となく聞き、感じたこと。

それはお豆腐屋さんの手作り豆腐が好きなら、なくなってほしくないなら、もっとそれを買おう!ということ。

大量生産された豆腐よりちょっと高くても買うこと。

買って支持の気持ちをあらわすこと。

これまで私の中では実家のお豆腐屋さんの豆腐がベストなだけに、普段、東京にいる時はスーパーで安く手軽に買ってしまうことが多かったけれど、今後は自宅に近い豆腐屋さんでも買おうということです。

他にもいくつかあるのですが、、長くなるのでそれはまた別の機会に。。

 

大好きだったお豆腐がこれで最後だなんて、今も信じられない気持ちと、この上なくさみしい気持ちでいっぱいです。

一年間で冷や奴が一番美味しい季節に、一番好きだったお店の豆腐の食べ納めとなりました。

短期間なら冷凍がきく、これまた絶品の油あげとがんもどきは大事に食べます。

 

取り留めもない話にお付き合いくださり、ありがとうございました。

あなたの「あのお店のあれでないと」な食べ物は何ですか?

 

 

 

 

 

 

 

おがわめぐみ

48,112 views

妊娠出産子育て期や、40代は女性にとっての過渡期です。変化の波にのまれるのではなく、アドラー心理学などに基づいた「自分の人生をデザイン」していくための知識や...

プロフィール

ピックアップ記事

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA